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使い始めてからしばらくすると、エコジョーズに不具合が出てきて、交換を検討する人は多いでしょう。そこで今回は、エコジョーズの耐用年数や壊れる原因、交換目安について詳しく説明します。給湯器を長持ちさせる方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
交換費用の相場は?
エコジョーズの機能や費用相場を紹介します。費用相場を比較する場合はご自宅と同じ設置タイプで確認する必要があります。お住まいの形態や給湯器の種類で交換費用の価格幅は6万円台~20万円台と大きく変わります。最も価格差が出るのは給湯器の機能(給湯専用、オート、フルオート)で次に号数やエコタイプの有り無しで変動します。しかし、これらの価格はあくまでも参考価格であることは理解しておきましょう。
エコジョーズって?交換する前に知っておこう
給湯器の交換を検討する上でエコジョーズという言葉を耳にしたことがありますでしょうか?
エコジョーズとはプロパンガスや都市ガスなどのガスを熱源とした給湯システムで、従来のガス給湯器と比べるとエネルギーの無駄を省いた効率の良い給湯システムです。エコジョーズと似た名称の承認に「エコキュート」がありますが、エコキュートは電気でお湯を沸かすタイプの給湯器という点でエコジョーズとは大きく異なります。
ガス給湯器の仕組みを簡単に説明すると、ガス給湯器はガスを燃焼させて発生した熱を使用して一次熱交換器内を通過する水をお湯に変えます。そのため、お湯を作るだけなら1つの熱交換器があれば問題ありません。
実際のところ従来のガス給湯器は熱交換器を1つしか持ち合わせておらず、排熱に関しては再利用されることなく無駄にしていました。エコジョーズはその排熱を利用するために2つの熱交換器を搭載し、効率よくお湯を作れるようにしたシステムです。
次の項目でエコジョーズの具体的なメリットを紹介するので参考にしてください。
エコジョーズに交換するメリット
給湯器をエコジョーズに交換するメリットとしては下記のような点が挙げられます。
従来よりも少ないガス消費量で効率よくお湯を沸かせる
エコジョーズはガスの消費量が従来の給湯器に比べると少なく、とても効率が良い。
CO2の排出量が削減できる
従来の給湯器と比べると約13%のCO2削減を見込めるため環境に優しい給湯器になってます。コジョーズは環境に優しい製品として、自治体によっては変更にあたって補助金を出しているケースもあります。
プロパンガスを使用している場合、ガス代が安くなる
一般的に都市ガスは費用が安いのでガスの使用量が少ないエコジョーズと従来型の給湯器を比較してもそこまでガス代の差が大きくありません。しかしプロパンガスの場合はガス会社にもよりますが一般的には費用が高いため、ガスの消費量が少ないエコジョーズを取り入れることでガス代が安くなります。
設置費用が安く、ランニングコストとのバランスが良い◎
エコジョーズはエコキュートなどの給湯器と比べると初期費用が安くて、経済的なメリットを生み出すまでにかかる期間も短いため、ランニングコストとのバランスが良いです。
お湯がなくなることがない
電気温水器やエコキュートはタンクに貯めているお湯がなくなるとお湯が使えなくなってしまいますが、エコジョーズの場合には使えるお湯の量に制限がないため安心して使用することができます。そのため、「貯湯タンクのお湯が切れた」といったトラブルがなく、家族が多い家庭や知人が泊まりに来るなどしてお湯の使用量が多くなる機会がある家庭などにとっても安心して使える設備です。
水圧が高い
給湯器には直圧式と貯湯式の2種類があり、直圧式は水とお湯の圧力がほぼ同じになる仕様の給湯器で貯湯式はお湯の水圧が弱くなる給湯器です。エコジョーズは直圧式の給湯器のため、現在の水の圧力が弱くない限り、水圧が高い状態で使用する事ができます。
狭いスペースに設置可能
エコジョーズの特徴の一つはそのコンパクトさにあります。エコジョーズは従来型のボイラーと同様に多様な設置方法があります。そのためエコキュートや電気温水器のように広いスペースが必要なく、狭いスペースでも十分に設置可能なため汎用性があります。エコジョーズの特徴の一つはそのコンパクトさにあります。
飲用できる
貯めているお湯を使うのではなく、お湯を使う際に水道水を沸かしてお湯にするため衛生面でも優れていて、飲用することも可能です。エコジョーズは瞬間湯沸かし器なので、新鮮な水をお湯として使用できて衛生面にも優れています。
エコジョーズに交換するデメリット
給湯器をエコジョーズに交換するデメリットとしては下記のような点が挙げられます。
ドレン水の排水管を設置しなければならない
ガスを燃焼させて発生するドレン水は通常酸性ですが、エコジョーズ内に中和器が備え付けられているためドレン水は中性として排出されます。そのため、人体に害はないですが適切な処理をする必要があるため、排水につなぐための配管工事が必要になります。エコジョーズの種類によってはお風呂場の排水設備を利用する方式などもありますが、まずは自分がお住まいの住宅でドレン排水工事が可能かどうかを業者にチェックしてもらう必要があります。
本体価格が高い
従来型の給湯器と比較するとどうしても本体価格が高価な場合が多いです。エコジョーズは従来のガス給湯器に比べてランニングコストに優れている反面、導入にかかる初期費用は従来のものより高めとされています。
節約できるのは給湯のガス代だけ
環境に優しくガス代の節約が可能なエコジョーズですが、あくまでもお湯に関するガス代のみ節約できる商品です。節水などに繋がるわけではないため注意しましょう。家族が多くお湯を使う機会が多いのであればおすすめですが、一人暮らしなどでそもそもお湯の使用量が少ないのであれば従来のガス給湯器でも問題ない可能性があります。
設置場所によっては酸性の排気ガスのためNG
エコジョーズは従来の給湯器よりも熱効率が高いため多くの湯気が出ますが、この湯気が酸性のためアルミサッシなどの金属が腐食してしまう恐れがあります。
隣家が近いなど、影響を及ぼす可能性がある場合には設置しないほうが好ましいでしょう。
10年に1度部品の交換が必要
前述した中和器は炭酸カルシウムを使用して中和しているのですが、寿命が約10年です。そのため、10年後には中和器の交換が必要になります。中和器の交換費用は12,000円〜26,000円程度が相場とされていますが、エコジョーズ本体の耐用年数もおよそ10年ほどとされているため、中和器交換のタイミングで本体も新しくするか悩みどころとなるかもしれません。
一人暮らしは元が取れない
ガスの使用量がもともと少ない場合にはメリットとなるガス代の節約の恩恵を受けにくいです。そのため、エコジョーズを入れたものの従来型の給湯器の方が実は経済的によかったという場合もあるため気をつけましょう。
以上がエコジョーズのメリット・デメリットです。専門業者の意見を聞きながら検討することをおすすめします。
エコジョーズはどんな人に向いている?
メリット・デメリットがはっきりしているエコジョーズですが、選ぶべき判断基準があります。ここでは具体的な判断基準を4点紹介しますので参考にしてみてください。
- 4人家族などでお湯の使用量が多い
- 床暖房を使用している
- プロパンガス(LPガス)を使用している
- 10年間使用するか
今回紹介した基準を満たしている方はエコジョーズを選んだ際に得られるメリットが大きいため、基本的には導入をおすすめします。そのため、4人家族など1日に使用するお湯の量が多い家庭では経済的なメリットが期待できます。実際の使用方法や環境によっては上記に該当している場合でもエコジョーズを導入するよりもベストな方法があるかもしれません。床暖房などを使用している場合にも同じく経済面でのメリットが期待できるでしょう。
エコジョーズに交換する時の選び方
エコジョーズに交換するのであれば、エコジョーズ本体は自分のライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。エコジョーズを選ぶ際に注目するべきポイントとしては、エコジョーズの性能から選ぶ・エコジョーズの号数から選ぶ・住んでいる地域に合った仕様を選ぶということです。
性能から選ぶ
エコジョーズには、給湯のみの「ガス給湯器」、追いだき機能も付いた「ガスふろ給湯器」、追いだき機能と暖房機能(セントラルヒーティング)が付いた「給湯暖房一体型」の3種類があります。賃貸住宅などでは給湯専用のタイプが設置されていることもあります。給湯タイプは、湯はりから追いだき、保温、たし湯まで全自動の「フルオート」、湯はりから追いだき、保温までが自動の「オート」、蛇口から手動でお湯を出す「給湯専用」の3種類があります。フルオートならお風呂のお湯の量や温度がいつでも自動で快適です。
エコジョーズの号数から選ぶ
エコジョーズのサイズは「●号」と号数で表されます。これは、「 『水温+25℃』のお湯を1分間に何L供給できるか」が示されており、たとえば16号だと「『水温+25℃』のお湯を1分間に16L供給できる」ということになります。
エコジョーズの号数が大きいほど一度にたくさんのお湯を供給できる、つまり一度にたくさんのお湯を使うことができます。号数による違いや選び方の参考をご紹介しますね。
16号 | 1人暮らしで複数箇所での使用をしない |
20号 | 2人家族でたくさんお湯を使うことが少ない |
24号 | 家族4人でシャワーやキッチン、おいだきを使う |
家族の人数や来客の有無、お湯の使い方などライフスタイルを考慮して、大きさを選びましょう。
エコジョーズに交換する時のおすすめ業者選び
エコジョーズは初期費用が高いため、できるだけ交換費用を抑えたいものです。立行政法人国民生活センターによると、給湯器を含め、水回りの修理・交換に対応する業者とトラブルになっているという相談件数は年々増えているとされています。そのような業者に当たらないためには下記に気を付けて業者を選びましょう。
- 24時間365日対応してくれるか
- 連絡から駆けつけまでの時間が早いか
- 水道局指定の安心できる業者か
- 有資格者が在籍しているか
- 実績があり知名度が高いか
- 見積もりやキャンセル料が無料か
まとめ
エコジョーズは効率よくお湯を沸かせる給湯器であり、自治体によっては補助金制度を設けているほど導入が推進されています。号数ごとに費用には違いがありますが、これまでのガス給湯器と比較すると費用は高くなります。
交換費用は従来型のガス給湯器に比べると高いですが、ガス代を節約できる点がメリットです。また、エコキュートに比べると初期費用は安く、お湯切れの心配がない点などが強みです。そんなエコジョーズをできるだけ安く導入するためには、業者選びも重要です。
節約効果も実感しやすいので、ガス代が高く悩んでいる家庭にはエコジョーズがおすすめです。お